【意外と知らない？】立秋ってどんな日？意味や由来、旬の食べ物で季節を感じよう
夏の盛り、厳しい暑さが続く毎日。そんな中、ふと暦を見ると「立秋」という文字を目にすることがありますよね。「え、立秋？まだこんなに暑いのに、もう秋なの！？」と、ちょっと驚いてしまう方もいるかもしれません。
実はこの「立秋」、ただの暦上の日付ではないんです。日本の豊かな四季を感じる上で、とても大切な意味を持つ日なんですよ。
この記事では、「立秋」の基本的な意味や由来を分かりやすく解説します。さらに、この時期に楽しみたい旬の食べ物や、日本の美しい習慣である季節の挨拶についてまで、立秋を五感で楽しむための情報が満載です。
立秋の持つ奥深さを知って、移りゆく季節の風情をより深く感じてみませんか？
1. 立秋っていつ？どんな意味があるの？
立秋は、二十四節気（にじゅうしせっき）の一つで、暦の上では「秋が始まる日」とされています。
1-1. 立秋は「秋の始まり」を告げる日
二十四節気とは、1年を約15日間ごとに24等分し、それぞれの季節の移り変わりを示す言葉です。立秋は二十四節気の13番目で、夏の暑さがピークを迎える頃に巡ってきます。
具体的には、例年8月7日頃に当たります。この日から「立冬」の前日までが暦上の秋とされています。
1-2. 立秋を過ぎると「残暑」に変わる？
立秋を境に、夏の厳しい暑さは「残暑（ざんしょ）」と呼ばれるようになります。立秋を過ぎてからの暑さに対しては、「残暑お見舞い申し上げます」という挨拶を使うのが一般的です。これに対し、立秋の前までの暑さには「暑中お見舞い申し上げます」を使います。
まだまだ暑い日が続きますが、暦の上では少しずつ秋の気配が近づいている、そんな節目が立秋なのです。
2. 立秋の由来と歴史：昔の人の知恵に触れる
立秋という概念は、古代中国で生まれた二十四節気に由来します。農耕民族だった人々は、太陽の動きを正確に把握し、季節の変化を細かく読み取ることで、農作業の目安にしていました。
科学的な観測機器がなかった時代に、これほど preciseに季節の移り変わりを捉えていたことに、昔の人の知恵と観察力の鋭さを感じられますね。現代の私たちが感じる体感的な季節の変化とはズレがあることもありますが、これは昔の日本の気候と現代の気候の違いや、地域差が影響しているとも考えられます。
3. 立秋におすすめ！旬の食べ物で季節を味わう
立秋の頃は、夏の終わりから秋の始まりにかけて、美味しい食材が豊富に登場します。体の中から季節を感じて、残暑を乗り切りましょう。
3-1. 夏の疲れを癒す、涼やかな野菜・果物
茄子（なす）： 体を冷やす作用があると言われ、夏バテ気味の体にぴったり。焼き茄子や煮浸しで、じゅわっとした食感を楽しみましょう。
トマト： 夏の強い日差しを浴びて育ったトマトは、リコピンが豊富。体をクールダウンさせてくれる効果も期待できます。
とうもろこし： 旬のとうもろこしは甘みが強く、蒸したり焼いたりするだけでごちそうになります。
桃： 瑞々しくて甘い桃は、まさに夏の終わりのご褒美。冷やしてそのまま食べるのが一番おすすめです。
梨： シャキシャキとした食感と上品な甘さで、疲れた体を癒してくれます。
3-2. 秋の気配を感じる、いち早い味覚
新米（早場米）： 地域によっては、立秋の頃から新米が出回ることも。ふっくら炊き立ての新米の香りは、まさに秋の訪れを感じさせます。
秋刀魚（さんま）： まだ少し早いかもしれませんが、地域によっては初物の秋刀魚が水揚げされ始めることもあります。脂の乗った秋刀魚の塩焼きは、食欲をそそります。
ぶどう： 巨峰やシャインマスカットなど、品種豊富なぶどうの旬が本格的に始まるのもこの頃から。
4. 立秋にまつわる美しい習慣：季節の挨拶と歳時記
立秋は、日本の伝統的な文化や習慣とも深く結びついています。
4-1. 「残暑見舞い」を送ろう
冒頭でも触れたように、立秋を過ぎてから送る季節の挨拶は「残暑見舞い」に変わります。日頃お世話になっている方や、遠方に住む大切な人の体調を気遣う気持ちを伝える、日本の美しい習慣です。
期間： 立秋（8月7日頃）から8月末までが目安です。
書き方： 「残暑お見舞い申し上げます」で始め、相手の健康を気遣う言葉、自身の近況、相手の健康を願う結びの言葉などを書きます。
4-2. 立秋の行事食「芋の子汁」
地域によっては、立秋に「芋の子汁（いものこじる）」を食べる習慣があります。里芋を使った汁物で、夏の終わりの栄養補給と、秋の収穫への感謝を込めて食べられます。
4-3. 昔の人の風情を感じる「処暑」「白露」
立秋の後には、「処暑（しょしょ）」（暑さが和らぎ始める頃）、「白露（はくろ）」（草木に朝露が降り始める頃）といった二十四節気が続きます。これらの言葉を知ることで、ただの気温の変化だけでなく、自然が織りなす繊細な季節の移ろいをより深く感じ取ることができます。
まとめ：立秋を知って、日本の豊かな四季を楽しもう！
立秋は、暦の上では秋の始まりを告げる日ですが、まだまだ暑さが厳しい時期でもあります。しかし、この日を境に少しずつ秋の気配が近づいてくることを意識することで、普段見過ごしがちな季節の移ろいを五感で感じ、日々の暮らしに豊かな彩りを添えることができます。
旬の美味しいものを味わい、大切な人に季節の挨拶を送る。そんな日本の美しい習慣を通して、あなたも「立秋」という日を心ゆくまで楽しんでみませんか？