意外と知らない?!「正しい体温の測り方」で健康管理をもっと正確に!
「あれ?なんだか体が熱っぽい…」「もしかして風邪かな?」そんな時、まず手に取るのが体温計ですよね。でも、あなたは本当に正しい方法で体温を測れていますか? 意外と知られていませんが、体温の測り方を間違えると、正確な体温が測れず、体調の変化を見逃してしまうこともあります。
私たちの体温は、健康状態を示す大切なバロメーター。特に、平熱を知っておくことは、体調の異変にいち早く気づくための第一歩です。この記事では、体温計の種類ごとの正しい測り方から、正確な体温を測るための準備、そして日常の健康管理に役立つ体温記録のコツまで、あなたの「測り方」の疑問を解消できるように分かりやすく解説していきます。今日から実践して、もっと正確な体温であなたの健康を守りましょう!
なぜ「正しい測り方」が大切なの?体温の役割と影響
体温は、私たちの体が正常に機能しているかを知るための重要な指標です。
体温は健康のバロメーター: 平熱を知っておくことで、微熱や高熱といった体温の変化に気づき、体調不良のサインを早期に発見できます。
適切な対処のために: 例えば、発熱しているかどうかの判断は、病院を受診すべきか、自宅で安静にすべきかなど、その後の行動を左右します。不正確な体温では、適切な判断ができません。
薬の効果の確認: 解熱剤などを服用した際に、その効果を正確に測るためにも、正しい体温測定は不可欠です。
体温は、時間帯、活動量、食事、感情、女性であれば生理周期など、様々な要因で変動します。だからこそ、日々の変化を正確に捉えるためには、毎回同じ条件で、正しい方法で測ることが非常に大切なのです。
あなたが使っているのはどのタイプ?体温計の種類とそれぞれの特徴
一口に体温計と言っても、様々な種類があります。それぞれの特徴と測り方を知っておきましょう。
1. 一般的な電子体温計(予測式・実測式)
最も普及しているのが、このタイプです。
予測式体温計: 脇の下などで測り、短時間(約15秒~数分)で体温を予測して表示します。忙しい朝などに便利ですが、より正確な体温を知りたい場合は、そのまま実測測定に切り替えることもできます。
実測式体温計: 体温が安定するまで数分間(約5分~10分)測り続けることで、体の芯の体温を正確に測定します。病院などで使われることも多い、より信頼性の高い測定方法です。
2. 耳式体温計
耳の穴に入れて、鼓膜から出る赤外線を感知して体温を測ります。
特徴: わずか数秒で体温が測れるため、赤ちゃんや小さなお子さんの体温測定に非常に便利です。
注意点: 正しい位置にプローブを挿入しないと誤差が出やすいです。耳垢がある場合も正確な測定を妨げることがあります。また、左右の耳で体温が異なることもあるため、常に同じ耳で測るようにしましょう。
3. 非接触型体温計(おでこ・こめかみ)
皮膚に触れずに、おでこやこめかみから出る赤外線を感知して体温を測ります。
特徴: 衛生的で、寝ている赤ちゃんや発熱している人でも簡単に体温が測れます。お店の入り口などで検温に使われていることも多いタイプです。
注意点: 外気温や汗、髪の毛などが測定に影響を与えることがあります。あくまで簡易的な測定向きで、厳密な体温を知りたい場合は他の体温計との併用がおすすめです。
4. その他(舌下式、直腸式など)
専門的な医療現場や、ごく一部の特殊な状況で使用される体温計です。一般家庭で使うことはほとんどありません。
どこで測るのが一番正確?「測定部位」の基本
体温を測る部位によって、測定される体温の値には違いがあります。一般的に、体の中心に近いほど体温は高く、安定しているとされています。
脇の下(腋窩:えきか):
一般的で最も広く利用される部位です。
体表面に近いですが、衣服の中や腕で覆われるため、外気温の影響を受けにくいとされています。
後述する正しい測り方を実践すれば、比較的正確な体温が測れます。
口の中(舌下:ぜっか):
舌の下のくぼみに入れて測ります。
体内部の温度に近いとされ、脇の下よりもやや高めの体温が出ることが多いです。
口を開け閉めしたり、飲食直後などは誤差が出やすいです。
耳の穴(鼓膜):
鼓膜の温度は脳の温度を反映するとされており、体内部の温度に近いと言われています。
非常に短時間で測れますが、正しい位置にプローブを入れる技術が必要です。
直腸:
体の深部体温を測る際に最も正確とされますが、一般家庭ではあまり行われません。
普段使いでは、脇の下での測定が最も手軽で正確性が高いため、この記事でも主に脇の下での測り方を中心に解説していきます。
今日から実践!【脇の下】正しい体温の測り方ステップ
「脇の下で測る」と言っても、ただ挟むだけでは不正確な場合があります。以下のステップで、正しい測り方をマスターしましょう。
準備段階:測る前のポイント!
体温計を清潔にする: 使用前後は、アルコール消毒液を染み込ませた布などでセンサー部分を拭き、清潔に保ちましょう。
測定前は安静に: 運動直後、入浴直後、食事直後、興奮状態、激しい感情の後は、体温が変動しやすいため、測る前に10分~15分程度は安静にしましょう。
脇の下の汗を拭き取る: 汗をかいていると、気化熱で体温計が冷やされ、正確な体温が測れないことがあります。乾いたタオルで優しく汗を拭き取ってから測りましょう。
室温に注意: 極端に寒い部屋や暑い部屋では、体温計のセンサーが室温に影響されて誤差が出ることがあります。できるだけ室温が安定した場所で測りましょう。
測定ステップ:正しい位置と姿勢で!
体温計の先端を脇の中央に当てる:
体温計の先端(感温部)を、**脇の下のくぼみの真ん中(窪みの奥)**に当てます。
体温計の先端が、ちょうどワキの中央にくるように意識しましょう。
体温計を下から上に挟み込む:
脇の下に体温計を差し込んだら、体温計を下から少し持ち上げるようにして、腕と体が密着するように挟み込みます。
体温計が肌にしっかり密着していることが重要です。衣服の上からではなく、直接肌に触れるようにしましょう。
わきをしっかり閉じる:
脇をしっかり締め、腕を胸側にギュッと寄せて固定します。
体温計がずれたり、外気が入ったりしないように、ピッタリと密着させることが大切です。
動かずに待つ:
予測式体温計の場合は、音が鳴るまで動かずにじっと待ちます。
実測式体温計の場合は、約10分間(メーカー推奨時間)そのままの状態を保ちましょう。途中で動いたり、話したりすると正確に測れないことがあります。
赤ちゃんや小さなお子さんの体温の測り方
お子さんの体温を測るのは、大人よりも少しコツが必要です。
赤ちゃん: 脇の下で測る場合は、お母さんやお父さんが抱っこして、お子さんの腕をしっかり胸に密着させて測りましょう。嫌がる場合は、おむつの交換時など、機嫌の良い時を狙うと良いでしょう。耳式体温計も素早く測れるため便利です。
幼児: 脇の下で測る場合、じっとするのが難しいことがあります。絵本を読んだり、歌を歌ったりして気をそらしながら測ると良いでしょう。体温計を嫌がる場合は、非接触型体温計も選択肢の一つです。
無理やり測ろうとせず、お子さんがリラックスできる環境を整えてあげることが大切です。
毎日の健康管理に役立つ!体温記録のすすめ
正確な体温を測るだけでなく、それを記録することは、日々の健康管理に非常に役立ちます。
平熱を知る: 毎日決まった時間(起床時や就寝前など)に測り、記録することで、自分自身の平熱を知ることができます。平熱が分かると、少しの体温変化にも気づきやすくなります。
体調の変化を把握する: 「いつから熱が出たのか」「熱の上がり下がりはどうか」「解熱剤の効果はあったか」などを客観的に把握できます。
医療機関での情報提供: 体調が悪い時に病院を受診する際、体温の記録を見せることで、医師が病状を把握する上で非常に役立ちます。
体温記録のポイント:
毎日同じ時間帯に測る
同じ測定部位、同じ体温計で測る
体温だけでなく、その日の体調(倦怠感、頭痛、のどの痛みなど)や服用した薬なども合わせて記録する
手帳に記録したり、スマートフォンのアプリを活用したり、ご自身に合った方法で記録を続けてみましょう。
まとめ:正しい体温測定は、自分と家族の健康を守る第一歩!
体温は、私たちの体の状態を教えてくれる大切なサインです。なんとなく体温計を挟むだけ、ではそのサインを正確に読み取ることができません。
この記事でご紹介した「正しい体温の測り方」を今日から実践することで、より正確な体温を知ることができ、日々の健康管理に役立てることができます。そして、自分や大切な家族の体調の変化にいち早く気づき、適切な行動を取ることに繋がるはずです。
さあ、今日から正しい測り方で、あなたの健康をもっとしっかり守っていきましょう!