払いすぎた利息、取り戻しませんか?【過払い金請求】完全ガイド
「もしかして、私も過払い金があるのかも?」
そう思われたことはありませんか?テレビCMやインターネットで「過払い金」という言葉を目にする機会が増え、気になっている方もいらっしゃるかもしれませんね。
過払い金とは、あなたが過去に貸金業者に支払い過ぎていた利息のこと。多くの方が「まさか自分が…」と思いつつ、調べてみたら高額な過払い金があった、というケースも少なくありません。
この過払い金請求は、国の法律に基づいて「支払い過ぎたお金を返してもらう」という、当然の権利を行使するものです。決して特別なことではありませんので、もし心当たりがあるなら、ぜひ最後まで読んでみてください。
過払い金って、どんな時に発生するの?
過払い金は、かつて多くの貸金業者が**「グレーゾーン金利」**と呼ばれる、利息制限法の上限金利を超える金利でお金を貸し付けていたために発生します。利息制限法では、借入額に応じて上限金利が定められていますが、以前はこれと出資法の金利の間に「グレーゾーン」が存在し、多くの貸金業者がこの範囲内で利息を取っていました。
しかし、最高裁判所の判決により、このグレーゾーン金利は「違法な利息」と判断されました。そのため、過去にこの金利で借り入れをしていた方は、支払い過ぎた利息を取り戻せる可能性があるのです。
具体的には、以下のような条件に当てはまる方は、過払い金が発生している可能性が高いです。
2010年(平成22年)以前に、消費者金融やクレジットカード会社からキャッシングの借り入れをしていた方
返済期間が5年〜7年以上と長い方
すでに完済しているけれど、過去に借り入れと返済を繰り返していた方
もし、心当たりのある方は、ぜひ過払い金がないか確認してみることをおすすめします。
過払い金請求の手続きってどう進めるの?
「過払い金がありそう!」と思ったら、次は請求の手続きです。大きく分けて「自分で手続きする方法」と「専門家(弁護士・司法書士)に依頼する方法」の2つがあります。
1. 自分で手続きする方法
費用を抑えたい、という方はご自身で手続きすることも可能です。
取引履歴の取り寄せ: まず、借り入れをしていた貸金業者から、これまでの取引の記録(取引履歴)を取り寄せます。電話や郵送で請求できますが、身分証明書の提示を求められることがほとんどです。
引き直し計算: 取り寄せた取引履歴をもとに、利息制限法の上限金利で本来支払うべきだった利息を計算し直します。この計算によって、過払い金の正確な金額が分かります。
過払い金返還請求書の送付: 計算した過払い金返還請求書を作成し、内容証明郵便で貸金業者に送ります。
貸金業者との交渉: 貸金業者から連絡が来たら、返還額や返還方法について交渉を行います。
和解または裁判: 交渉で合意できれば和解成立です。しかし、交渉がまとまらない場合は、裁判所に過払い金返還請求訴訟を起こすことになります。
過払い金の返還: 和解または裁判で確定した金額が、貸金業者から返還されます。
自分で手続きする際の注意点:
手間と時間がかかる: 取引履歴の取り寄せから計算、交渉、場合によっては裁判まで、かなりの手間と時間がかかかります。
専門知識が必要: 利息の計算や法律の知識が必要です。計算を間違えると、適切な過払い金を取り戻せない可能性があります。
交渉が難しいことも: 貸金業者との交渉は、専門知識がないと不利になる場合もあります。
2. 専門家(弁護士・司法書士)に依頼する方法
多くの方が選ぶ方法です。専門家に依頼することで、手続きがスムーズに進みます。
専門家への相談: 過払い金請求の実績がある弁護士や司法書士に相談します。無料相談を受け付けている事務所も多いので、まずは気軽に相談してみるのがおすすめです。
受任通知の発送: 専門家が貸金業者に「受任通知」を送付します。これにより、貸金業者からの督促が止まります。
取引履歴の取り寄せ・引き直し計算: 専門家が貸金業者から取引履歴を取り寄せ、正確な過払い金を計算します。
貸金業者との交渉: 専門家があなたの代理人として、貸金業者と過払い金の返還交渉を行います。
和解または裁判: 交渉で合意できれば和解成立です。合意に至らない場合は、専門家があなたの代理人として裁判手続きを進めます。
過払い金の返還: 確定した過払い金が専門家を通じてあなたに返還されます。
専門家に依頼するメリット:
手間がかからない: すべての手続きを任せられるため、ご自身の負担が大幅に軽減されます。
正確な計算と交渉力: 専門知識を持つプロが正確な計算を行い、貸金業者との交渉も有利に進めてくれます。
借金がバレるリスクを軽減: 専門家が間に入ることで、ご家族に借金の存在が知られるリスクを減らす対策をしてくれる事務所もあります。
時効の心配が少ない: 過払い金請求には時効(完済から10年)がありますが、専門家に依頼すれば時効になる前に迅速に手続きを進めてくれます。
過払い金請求の「デメリット」ってあるの?
過払い金請求は、あなたの正当な権利行使ですが、いくつか注意しておきたい点もあります。
ブラックリスト(信用情報機関への登録)の可能性
すでに借金を完済している場合: 基本的に信用情報機関に登録されることはありません。つまり、いわゆる「ブラックリストに載る」心配はほとんどありません。
返済中に過払い金請求を行う場合: 過払い金で現在の借金が完済できれば問題ありませんが、もし完済できなかった場合は「任意整理」として扱われ、一時的に信用情報機関に事故情報が登録される可能性があります。この場合、数年間は新たな借り入れやクレジットカードの作成が難しくなることがあります。
請求先の会社からの借り入れが難しくなる
過払い金を請求した貸金業者やそのグループ会社からは、今後新たな借り入れができなくなる可能性が高いです。これは、あなたが顧客として「社内ブラック」に登録されるためです。
家族に借金がバレるリスク
自分で手続きをする場合、貸金業者からの郵送物や電話が自宅に届くことで、ご家族に借金の存在が知られてしまう可能性があります。専門家に依頼すれば、事務所名を出さずにやり取りをしたり、連絡方法を工夫したりしてくれるので、このリスクは軽減できます。
これらのデメリットとご自身の状況を比較検討し、不安な場合は必ず専門家に相談するようにしましょう。
あなたも過払い金を取り戻せるかも?
「自分には関係ない」と思っている方の中にも、実は過払い金があるケースは少なくありません。特に、長く借り入れと返済を繰り返していた方は、高額な過払い金が発生している可能性があります。
過払い金は、時間とともに時効(完済から10年)が迫ってきます。もし心当たりがあるなら、まずは無料相談などを利用して、専門家に相談してみることを強くおすすめします。
あなたが支払い過ぎた大切なお金を取り戻せるチャンスです。諦めずに、ぜひ一歩踏み出してみてくださいね。